楽しみながら大事な資質を身につけていきます。
楽しみながら大事な資質を身につけていきます。
金曜日の午前中は合同保育の時間です。クラスの枠を取り払って、テーマ別の場所で過ごします。
ここでは皆が一斉に同じことをするということはありません。先生がリードしてくれるということもなく、先生は動機づけをしたり、見守ったりします。
言い換えれば、園児は自由なのです。自由というのは重たいものです。自分が何をしたいか、何をするかは自分で決めなければなりません。だれかがこうしなさいといってくれて、その通りやっていればいいなら楽なことです。そして、自分で決めるということは、決めたことに自分で責任を持つということです。責任を転嫁する人はいません。
この時間の魅力は、年少児・年中児・年長児が一緒になって活動するということにもあります。昔地域に子供がいっぱいいたころ見られたような光景が広がります。大きな子が小さな子の手を引いて歩き、マットのしるしを跳ぶ年長児を年中児が必死に真似るなど・・
園児はこの時間を非常に楽しみにしています。
状況を認識し、セルフコントロール力を身につけます。
状況を認識し、セルフコントロール力を身につけます。
「こんなに反応のよかった幼稚園はほかにありません。」これは以前行われた観劇会が終わった後の出演者の言葉です。西瓜が熟れて明日出荷しようというおばあさんと、その西瓜を盗みに来た泥棒との攻防の舞台でした。おばあさんに加勢する園児たちの叫び声、泥棒を指弾する叫び声、それがシーンが変わるとピタッと静かになって物語が進行する。役者からすれば最高の反応でしょう。終わってから泥棒は、園児から「悪いことしちゃだめだよ。」と諭されたといいます。
園児たちは、普段「相手が話すときはよく聞こうね。」と話されています。「お友だちがどんな気持ちでいるか考えようね。」とも。そういう中で人間関係を作っていくルール、モラル、エチケット等を身につけて行きます。上述の観劇会の園児の姿はその現れの一つです。
小1プロブレムという言葉があります。座っていられない、先生の話が聞けない等、家庭のしつけの問題と言われることがあります。しつけというと上から目線のように受け止められそうですが、換言すれば自分をコントロールする力をつけているかどうかの問題です。もちろん子供ですから、時には自己抑制の枠をとりはらって、内なる欲求に身を任せることも必要です。岩田学園では、自ら考え必要な時にしっかり自分をコントロールできる子どもになれるよう成長を見守っています。
お友だちや先生と信頼関係で結ばれた世界で過ごします。
人間ていいもんだという確信を持ちます。
卒園した小学生が、何かで落ち込んだりしたとき、母親に「幼稚園の前を通って。」と運転をせがむということがあるそうです。
うれしい話です。
小学校では失われてしまった何かが幼稚園にはあったということなのでしょう。その何かとはと考える時、まず浮かぶのが、大好きなお友だちがいた、大好きな先生がいたということでしょう。人間を信じられる世界、それが幼稚園です。お友だちは蹴落とすか蹴落とされるかの存在でなく、いっしょに手をとりあって成長していく存在であることを確信できれば、競争社会に入っても、最後の所で人間に対する信頼感を持ち続けられるでしょう。そのために、できるだけ序列をつけることを避けます。1番であることをほめるのでなく、がんばった経緯をほめていきます。
3~5歳の幼児教育が無償化となった背景は、幼児教育が人生に及ぼす好影響の研究結果が出ているからです。日本ではようやく始まったところですが、海外において良質な幼児教育を受けたグループと受けなかったグループの、高校卒業率や40歳時点での年収や持ち家率・犯罪率など様々な視点での数字が検証されました。その結果は予想以上の大きな差が見られ、世界を驚かせました。その中でIQ(認知能力)については、幼児教育終了直後は差があるもののほぼ2年で差がなくなります。つまりその後の人生に大きな差が見られる理由は、幼児教育により育まれた『非認知能力』によるものであると結論付けられました。具体的には意欲・それを持続させる集中力・協調性・自分で考える力など目に見えない能力のことです。当園でもそれらを育てるため、日々の保育に邁進しております。
Iwatagakuen Honjo East © 2004-20xx - 岩田学園 幼保連携型認定こども園